背後からいきなり突き飛ばされたアスランは、
振り向く間もなく足をもつれさせる。
【アスラン】
「……なっ、おい……っ!?」
そして、正面から川の中に倒れ込んだ。
【エリ】
「…………」
一瞬、頭が真っ白になる。
そこまでする気はなかった。
ちょっと驚かせるくらいのつもりだった。
が、本当にそんな冷静さがあったかは謎だ。
自分の世界に一人きりで閉じこもるアスランを連れ出したい、
そんなことしか考えていなかった。
【アスラン】
「……っ、お前……っ」
幸い、川は膝ほどの深さだった。
ようやく体勢を整えたアスランが体を起こす。
【アスラン】
「なんなんだ、一体!? どういうつもりだ!」
【エリ】
「ご、ごめん」
【アスラン】
「ごめんで済むか!
突き飛ばしたな、思いっきり!」
※素材はいずれも開発中のものとなります。