物語

物語背景

アラサーと呼ばれる世代の主人公、柊風花(名前変更可)。

容姿は褒められることの方が多いし、性格もそんなに悪くはないと自負している。

気が強い、とは言われるけど、個人事務所を構えるグラフィックデザイナーとして、それぐらいでないとやっていけない。

仕事もプライベートも積極的にやってきた分、男友達にも恵まれ、男性と付き合う際はいつも告白される側だった。

 

なのに何故か、これまでに彼氏と「深い仲」までいった経験はゼロ……。

 

もしかして、私に何か問題があるのかな……だけどまずは目の前の仕事を……。

そんな、彼氏のいない今年の誕生日。

風花の前に、一柱(ひとり)の男が姿を現した。

 

「とうとうおまえの持つ神寄せが目覚めてしまった。仕方無い、俺がおまえを伴侶にする!」

 

突然キスをされ、身体に異変を感じて鏡を見れば、自分の姿がどんどん若返っていく……!?

男曰く、これは伴侶の儀式というものの一環で、身体の浄化をしている、という。

 

「……心配しなくてもこれから元に戻す」

「アヤカシめ! 僕がいる限り好きにはさせないぞ、その人を放せ!」

 

そこへ突然、若い男が飛び込んできて、お札を掲げ……。

 

「待て、今の状態で術など使ったらどうなると思っている!?」

「うるさい、問答無用!」

「ちょっと、あなたたち、いったいなにを……!?」

 

ちゅどーん!!

 

光が弾け、そこには二十年ぐらい前の姿の風花。

元の身体に、戻っていない……?

 

「くそ、アヤカシめ! この人を元の三十路に戻せ!」

「やかましい、小僧! 貴様が邪魔したせいで戻せるものも戻せなくなったわ!」

「いやいや、ていうか私まだ三十路じゃないから!」

 

風花を伴侶にすることを望む守り神・碧依。

それを阻止するべく現れた天才祓い師・篠田洸太。

二人は、子供の身体になってしまった風花を邪悪な存在から守るべく、彼女の部屋に住み込むことに。

 

まさかの同居生活で、少しずつ近付いていく、心の距離。

神様と祓い師。果たして風花はどちらを選ぶのか……?

 

「どっちもいらないから、私を元に戻してってば!」